新人チーフコーチにインタビュー

新入生の皆さん、はじめまして。4回生漕手の田中颯人です。
まず新人コーチとは、入部から約半年間で新人から1人前の漕手やCOX,スタッフへと育ててくれる京大ボート部特有の文化で、主に去年まで現役部員として活躍していた院生の方々が担当してくれます。
(COXとはなんぞやと疑問に思ったそこの君、ぜひボートレースへ!!)
そんな新人コーチを束ねる新人チーフコーチの前田優馬(さん)にインタビューしました。


―モーニングルーティンはなんですか?

一杯のコーヒーとスプラトゥーン3サーモンラン。中高から5時に起きて1~2時間ほど朝ゲームやっていたのでその名残。コーヒーは水筒で持っていくこともあるが最近は随分そんなことも減った。今のキャニスタにはホンジュラスの少し甘めの豆が入っています。


―ボート部に入った経緯はなんですか?

2回生の初秋、高校時代のクラスメイトと焼肉を食べているときに内田義太郎に誘われて。コロナ禍で自宅に閉じ込められた一年半、燻りに燻っていた運営欲を満たしにその場で主務に連絡。ほぼ即断で入部した。判断の根拠は自分の嗅覚。面白そうなことの匂いには敏感な自信があります。


―ボート部のいいところはなんですか?

さて、ぶっちゃけた話ネームバリューじゃないですか?ネームバリューって別に雑なマウントのためだけにあるわけじゃなく、自己認識の一環なんですよ。人は誰しも所属や肩書に定義されていて現代社会でそれを考慮しないことはできない、なんてのは入試直後の君たちには現代文で読み飽きましたことですかね?「京都大学で有名な体育会部活に所属している」ことが部員たちに与える影響は経験や見聞に匹敵するものがあるかと思います。一部敵を作りそうですが、部でやってることも得られることも大きなもののようで実は大したものでもなくて、自分がどんな環境でどういう思いでそれをやったかが自己評価という形で積み上がっていくものなのかな、と。ついでに体力と早起きの技術が残るくらいですかね。それ以外の全ては多分、「いいところ」じゃなくて「よくしたところ」なのかなと感じます。後の質問の回答にもありますが、自由参加の部活やサークルをやるなら自分で理由を作らなきゃいけなくて、メリットや利用価値は目的に応じて生じるものなので、部に内在して平等に配られる価値はそんなに多くないのかな、と思っています。
これだけだとどんな組織にも当てはまってしまうので一応差別化ポイントも書いておきますか。あくまで僕にとっての「いいところ」です。ボートの面白さと部の面白さを一点ずつ。前者はレーススポーツ唯一の、「買っているときに相手を見ながらゴールするレース競技」であること、後者は「1世紀以上をかけて作ってきた環境」です。ボートは後ろ向きに進む競技なので、差をつけて勝っていれば、相手の背中を見ながらごーるできるんですよね。これが競技者にとっては得も言われぬ快感となります。また、環境はいくつかの組織を渡り歩いた僕が保証するくらいにはいいです。僕は環境を主に人で定義しています。いい人は組織環境を良くしていき、いい環境はいい人を呼ぶからですね。そういった意味で、ここはいい所だなぁ、と時々思います。具体的なことは新歓にでも来てください。
少しと言いながら長くなってしまいました。もし君たちの嗅覚が反応したなら新歓にでも来ていただけるのが一番色々感じられるかなと思っています。


―ボート部で一番きつかったことはなんですか?

ないです。あったら辞めてる。「ずっと辛かったけど最後に報われた」とか「しんどい時期があったからこそ今がある」とか好きじゃないんですよね。いや他人のそれは否定しないですよ。ただ自分は刹那的な快楽のためにしか動けないのでその方向性のことはできないです。僕が今やっていることやできていることは偶然僕の楽しさに繋がったものばかりなので、そういう意味ではわがまま極まりないですね。楽しんでこーぜ。


―ボート部で一番思い出に残っていることはなんですか?

劇的なものでなくて申し訳ないんですが、なんの変哲もない監視業務中の先輩の一言ですね。正確な言葉は覚えてないんですが、要は「結局私達はスタッフを「やらせてもらっている」立場だから」ってな感じだったかと思います。常に「やってあげてる」と「やらせてもらってる」の間を彷徨うスタッフにとって、これを言い切れる人がいるというのも、それが4年間部に尽力した人だというのも、僕には密かなる感銘でした。僕もどちらかというと後者よりの考えを持っていたんですが、部内には前者の雰囲気も十分あった、というか優勢だった中、これでいいんだと思えるきっかけになった一言でした。
結局自分の思考を作るのはそういうことの繰り返しなのかと思っているので、ボート部での自分のスタイルを大きく決めたこの一件を選びました。


―どんな新人を育てたいですか?

自らで理由を定められる部員。部にとっての自分と自分にとっての部がうまく見つけられればいいかと思っています。一つ前の質問で言ったとおりですね。僕にも一つ絶対的な理由があります。とはいえこれは個人の思い。チームとしては「4年間続けてほしい」をテーマに活動したいのでそのためのメンタルとフィジカルを作るお手伝いをします。新人コーチチーム一同、お待ちしております。

 

 

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